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中央執行委員長挨拶(要旨)
産業・社会・環境問題や技術革新の進行がもたらす 雇用や働き方への影響など、常に変化する環境に 対応した運動とその前進に向け果敢に挑戦していく

はじめに
全電線 第71回定期大会に、ご出席をいただきました代議員、並びに傍聴者の皆さん、大変ご苦労様です。
今年もこうして、定期大会を迎えることができましたことを、共に慶び合いたいと思います。
また、本日は大変お忙しいなか、本大会への激励のために連合より南部副事務局長、金属労協よりJAM会長の宮本副議長、協力議員の石上としお参議院議員にご臨席を賜っております。また、厚生労働省、福祉関係団体の皆様にもお越しいただいております。
ご来賓をはじめとする方々の、日頃からの全電線に対するご指導とご厚誼に、組織を代表し、心より感謝申し上げますとともに、改めて会場の皆さん全員の拍手でお礼に代えさせていただきたいと思います。本日は、誠にありがとうございます。

本定期大会については、2017年度の運動方針補強を決定いただくわけですが、こうした観点に立ち、この1年間を振り返りながら、次年度の運動についての考え方に触れ、挨拶に代えさせていただきたいと思います。

とりまく情勢
国際情勢については、英国のEU離脱問題や米国トランプ大統領によるTPP離脱やパリ協定からの離脱発言など、保護主義的マインドや反グローバリズムの台頭、北朝鮮問題などが不確実性を高めております。
国内情勢につきましては、政府は6月の臨時閣議で「経済財政運営と改革の基本方針2017 〜人材への投資を通じた生産性向上〜(骨太の方針)」と「未来投資戦略2017」を決定しております。骨太の方針の柱は「人材への投資」で、人口が減るなかで一人ひとりの能力を引き上げ、生産性を向上させることで経済成長を後押しするとの考えとなっています。
また、成長戦略としては、人工知能(AI)やビッグデータの活用に重点を置いており、第4次産業革命が失業問題を引き起こすおそれがあるとしつつも、新たなモノ・サービスに対して、大きな潜在需要も見込まれ、長期的に労働力人口が減少し続ける環境においては、適切な人材投資と雇用シフトが進めば、他の先進国のような社会的摩擦を回避できるとしております。
経済の先行きについては、7月の経済財政諮問会議において、2017年度政府経済見通しの年央試算が示されております。1月時点に比べ、公共投資などの政府支出の伸びが鈍化する一方、個人消費は+0.9%(1月+0.8%)、設備投資は+3.6%(同+3.4%)とそれぞれ上方修正されており、2017年度の実質GDP成長率については、前回同様+1.5%と「消費や雇用環境、輸出などが上向くなか、経済の好循環が続く」との試算がされて
おります。
しかしながら、日銀が7月に開いた金融政策決定会合においては、物価2%目標の達成時期について、2015年春以降で6回目となる、「2018年度ごろ」から「2019年度ごろ」に1年先送りとなっています。

電線関連産業をとりまく環境については、日本電線工業会による2017年度の銅電線出荷量の見通しについては、合計で69万5千トン(前年度比+2.8%)と、人手不足等の影響はあるものの、東京オリンピック関連や都心再開発案件、中央新幹線関連工事の本格化により、漸く端境期を脱していくと見込まれております。さらに新聞情報では、2018年度以降には、経年ケーブルの更新などで国内電力ケーブルの需要回復も期待されてお
ります。
光製品需要の見通しについては、国内光ケーブルは公衆通信部門の伸び悩みから減少が継続と見込まれるものの、海外向けが引き続き好調で、3年連続で増加し、史上最高記録を更新しており、母材や光ファイバなどは品薄状態が継続している状況にあります。
電子情報技術産業協会(JEITA)による電子情報産業の世界生産見通しでは、IoTによる世界的な産業構造変革の波から、イノベーション創出に向けたIT投資の増加ならびにITソリューション・サービス、スマートフォンの高機能化や自動車の電装化率向上を背景にした電子部品デバイスの伸長により、2016年に続き2017年 も2兆6,800億ドル(前年比3%増)のプラス成長が見通されています。しかしながら、日系企業の状況を見
ると、近年、これまで世界で高いシェアを維持してきた電子機器部門を中心に海外企業との競争激化によるシェア低下が著しく、我が国の電子情報産業にとって憂慮すべき状況にあるとも見られております。
日本アルミニウム協会によるアルミニウム製品の総需要は3年連続で400万㌧台となった2016年度に続き、2017年度についても、自動車関係が牽引役となりプラスとなるとの見通しがされております。
このように、運動を取り巻く環境は、産業が抱える構造問題や今後の急激な人口減少と超高齢化が引き起こす様々な社会問題、エネルギー・環境問題、第4次産業革命とされる技術革新の進行がもたらす私達の雇用や働き方への影響など、労働運動も常に変化に対応した運動が求められているとの認識に立ち、取り組んでまいりたいと考えます。
組織結成70周年を諸先輩や皆様方のご努力により無事迎え、未来に向かっての新たなスタートが出来ましたが、このことを契機に運動のさらなる前進に向け、2017年度においても「先を見据えた豊かさ」と「生活の安心・安定」をめざし、皆さんとともに果敢に挑戦していきたいと考えております。

「雇用の維持・確保」「産業対策活動」「経営・雇用対策」
このところの雇用動向をみますと、日本全体としては改善しているものの、電線業界としては、国内需要が大きくは伸びていないこともあり、組織人員も横ばい傾向にあります。また組織再編も進められており、企業体質が変わりつつあることも現実としてあるところです。
全電線としましても、電線経連等への具体的な要請と、情報交換の実施など、引き続き「経営・雇用対策」を強化するとともに、各単組の実態把握と併せ、支援・指導の強化などの対応を図っていきたいと考えております。
また、安定的な雇用と労働条件の向上に不可欠な将来の産業基盤の強化に向けた重要政策の実現を図っていくために、協力議員の方々と報告・要請の機会を増やすなど、連携の強化を進めていきたいと考えておりますので、全電線全体での支援を引き続きよろしくお願いしたいと思います。

「労働条件」の取り組み
「賃金」の取り組みにつきましては、2017年春季闘争においては、全単組で「賃金構造維持分の確保」が図られるとともに、昨年と同じ25単組で賃金引き上げが図られ、また、4年連続で獲得された単組や、4年目にしてようやく獲得出来た単組もあり、これまで継続して取り組んできたことの意義もあったものと考えます。
連合は2018春季生活闘争方針論議に向けた課題整理として、「引き続き連合は月例賃金にこだわった「底上げ・底支え」「格差是正」による「クラシノソコアゲ」実現をめざす」としており、JCMの2017年闘争の評価と課題 中間まとめでは、「2018年闘争に向けて「国民生活の安定による強固な日本経済の構築」には、大手・中小労組を問わずすべての組合が継続的に賃上げを獲得することが重要であり、賃上げ獲得組合の拡大に向けて、引き続き取り組みを強化していく必要がある」としております。
全電線としましては、昨春闘での「賃金引き上げ」の取り組み経過や出された課題等を踏まえながら、春闘における環境が変化している現状と今後の経済指標、世間動向や企業動向、さらには組合員の生活実態など、これらを十分分析するなかで、要求の構築に向けて、各単組との意見交換を十分図りながら、論議・検討を行っていきたいと考えるところであります。
次に、「年間一時金」につきましては、改善が図られてきてはいるものの、全体を見たときの「一時金水準の実態」が世間水準との比較においては、未だ低位な実態にあることを認識し、常に、組合員生活の「安心・安定」に立脚した水準確保に向けて、引き続き努力をしてまいります。
「退職金」につきましては、「2014〜2015年度政策委員会検討結果」や「2017春季闘争総括」を踏まえ、到達闘争として、どの様に取り組んでいけるのかを前段の各種会議において十分な組織論議をしながら、全電線全体の取り組みをめざしてまいりたいと考えます。
「ワーク・ライフ・バランスの実現」については、2017春季闘争において、国民の祝日の増加や他産別の動向等を踏まえ、全体としては、91年春闘から26年ぶりに休日1日増の取り組みを推進してきました。今回の結果は過去の先輩方のご苦労と同様に厳しいものとはなりましたが、振り返ってみれば、70周年を迎えての全体での取り組みとして、あるべき働き方をめざした新たな挑戦が皆さんとともにスタート出来たものと考えます。
JCMにおいては、「1986年にわが国が国民的・国際公約として打ち出した、国際協調のための経済構造調整研究会報告書、いわゆる「前川リポート」では、年間総実労働時間について、年間1,800時間程度を目標にし、90年代前半には前進していたものの、現在は製造業の一般労働者では2000時間台になっていることから、「働き方改革」の一環として労使で改めてその意義を再確認し、あるべき労働時間の姿をめざしていくことが重
要である」としております。
全電線としましても、仕事と生活の調和が図られるよう、年間総実労働時間の到達目標である1800時間の目標達成に向けては、抜本的な対策として、完全週休2日を原則に、年間休日日数の到達目標である125日をめざした年間休日増の取り組みを継続していくとともに、1日の所定労働時間の短縮に向けた取り組みも引き続き推進していきたいと考えております。
次に、「男女共同参画の推進」についてであります。
労働組合運動における女性の参画は、男女がともにいきいきと働く職場環境と社会をつくるために必要なことからも、女性役員の登用に向け、諸課題を整理する中で、環境整備を図っていただきたいと考えますので、ご理解をよろしくお願いいたします。
最後に、「安全衛生対策」についてであります。
「安全はすべてに優先する」ことを基本に、職場から災害を無くし、心身共に健康で安心して働ける環境の確保に向けては、業務が複雑・高度化していることによる過重労働は、身体的・精神的に疲労の蓄積をもたらし、脳・心臓疾患を引き起こす要因となるだけではなく、精神疾患、自殺、事故やケガなどの健康障害を引き起こす原因の一つと言われておりますので、こうした対策も含めて安全衛生の取り組みを強化していただきたいと思います。

結び
全電線は、以上のような取り組みを通じ、これまでに培ってきました「相互信頼、相互理解」、そして「加盟単組との結束」を大切にしながら、全電線に集う単組・組合員にとって、より求心力のある産別組織をめざし、運動のさらなる前進に向け果敢に挑戦をしていきたいと考えております。
本大会では限られた時間となりますが、代議員皆さんの真摯かつ活発なご議論をいただくなかで、運動方針の補強をお願いするとともに、今期をもって退任される各役員の皆様には、これまでの全電線に対します、ご支援・ご協力に、深く感謝を申し上げ、今後益々のご活躍を心から祈念し「第71回 定期大会」開催にあたっての挨拶とさせていただきます。
共に頑張りましょう。有難うございました。



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